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令和7年(2025年)建築基準法が改正されます

2024年11月11日

いままでちょこちょこと改正されていた建築基準法ですが、2025年に大きく改正されます。(内容は実務者よりですが今後家づくりをされる方にもその事前知識としてあったほうが良いと思い記載するものです)

以下が主な改正概要です。

  • ・省エネ基準適合の拡大
  • ・4号特例の見直し
  • ・小規模木造住宅・建築物の構造基準の見直し
  • ・建築主の性能向上努力義務 など

これらは脱炭素社会の実施へと導くための建築物省エネ法等の改正に基づき施工される法律です。

簡単にいうと、今までは冬に暖房付けても寒い家・夏にエアコンつけても暑い家がありましたが、これからは法律で一定の基準を設けて暮らしやすい家を作ると同時にエネルギーロスを減らしましょうという趣旨です。”一定の基準”とは指定の計算式において具体的に数値化されたものをいいます。住宅でいうところの屋根/壁/窓/の断熱性能と、エアコンなど設備機器の性能、などを数値化し家全体を評価する値です。今までなかったのかというとそうではなく住宅にあっては300平米を超える建築物には数値の提出が義務化されていました。その基準が小規模住宅にも適応させることになった、ということです。これが先に記した項の一番目、「省エネ基準適合の拡大」です。そして適合する建築の規模や条件などの振り分けを新たに改正したのがその下の「4号特例の見直し」と「小規模~の見直し」になります。

省エネ基準適合の拡大により、一部の地域を除いて施行以降は新築住宅のほとんどに一定の評価が与えられることになります。これは性能の可視化という点から建て主側のメリットが大きいように思います。一方で、4番目の「建築主の性能向上努力義務」も併せ持ちますので性能を担保するため一定の理解を促しています。

では、建て主が何か特別なことをしなくてはいけないかというとそういうわけでもなく、法律はあくまで最低限の暮らしを担保するためのものですから、今回の法改正にあっても以前と同様に現行の社会に合わせて一定の基準を設けた、ということになります。(省エネ法に関して言えば、例えば窓は複層ガラス、壁/屋根は適度の厚みと性能をもった断熱材、日射遮蔽物を計画に入れるか否か、エアコン設備を設ける、など組み合わせ一例です)また、一定の水準が担保されるという意味で資産価値やその判断材料として今後は2025年が基準となる可能性があるともいえます。

法律が施行されることで断熱等性能における暮らしやすさはあって当たり前の世になります。今後、屋内にいて外を感じる機会はますます減るでしょう。作業場など意図的に遮断したい場であればそれは歓迎される事象ですが、家の役割はそれだけではありません。食事をしコミュニケーションをとりそして何より心身を癒す場でもあります。性能が向上した今だからこそ、陽の光や風の抜けといった感覚的な部分についても考えることが大切だと思いますし、それら自然の事象をプラスに捉え計画することで建て主それぞれが思い描く”豊かな暮らし”につながるのではないかと考えております。

なお改正建築基準法は令和7年4月1日より施工されます。

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